2023年9月1日付で北村恭子先生が東北大学大学院工学研究科電子工学専攻に異動となりました。

2025年3月31日をもちまして裏升吾先生が本学を定年退職されました。

波長多重光接続パッケージ内超高性能システム集積(WDM-OI-SiP)

1. 空間光波長アドドロップ方式の提案

図W-1の構成では、導波路面に垂直に入出力する空間光を、導波光にWDM的に加えたり(光アド)、WDM導波光から波長選択的に抜き出したり(光ドロップ)する機能が必要です。そのようなアドドロップ素子を集積した光配線の検討例を図W-2および図W-3に示します。いずれも信号伝送用と入出力用に個別の導波モードを割り当てているのがポイントです。すなわち、入出力空間光と信号伝送用導波モードと直接結合するのではなく、入出力導波モードを介在させることで、アドドロップ結合を実現しています。また、2つの導波モードの波長選択的結合を利用することで、波長多重伝送を実現するものです。

図W-2 集光グレーティングカップラ(FGC: Focusing Grating Coupler)と分布ブラッグ反射器(DBR: Distributed Bragg Reflector)を集積した空間光アドドロップ素子。TE0モードを信号伝送モード、TE1モードを入出力モードとして利用する。VCSELからの発散空間光はFGCによりTE1モード光に結合され、DBRによりTE0モード光に逆方向結合され、受信側に伝送される。伝送された波長多重TE0モード光は、DBRによりTE1モードに逆方向結合され、FGCにより対応するPDへの収束空間光に回折される。

図W-3 縦型Y分岐導波路と45度ミラーを集積した空間光アドドロップ素子。VCSEL/PDとの入出力には45度ミラーを利用し、縦型Y分岐で入出力用導波路と信号伝送用導波路を接合してDBRで2つの導波モード間を波長選択的に結合させる。

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Last Update:2012/01/24(Tue)