波長多重光接続パッケージ内超高性能システム集積(WDM-OI-SiP)
3. 縦型Y分岐導波路と微小埋め込み45度ミラーの作製
高密度光配線を構成するためには、VCSELからの出力信号光を発光径と同サイズの数μmの開口径で導波光に結合することが望まれます。そこで、数μm径の入出力用単一モード導波路に微小45度(偏向)ミラーを埋め込み、導波光を励振し、その導波光を縦型Y分岐構造により信号伝送用単一モード導波路に結合させる構成(図W-3)を考案しました。断面構造と光波伝搬の様子を図W-6に示します。この光配線の実現を目指して、縦型Y分岐導波路と微小埋め込み45度ミラーの集積化技術を検討しています。
ここで必要な縦型Y分岐導波路は、単にパワー合分波するのではなく、導波モードを選択的に合分波することが求められます。縦型Y分岐導波路を最適設計し、作製しました。分波特性の測定とモード選択分岐の様子を図W-7に示しますが、良好な合分波が得られることを実験的に確認しています。
一方、微小埋め込み45度ミラーを任意の場所にプレーナプロセスで集積するために、液浸傾斜露光法を検討しています。図W-8に単一モード導波路に集積した45度ミラーの顕微鏡写真を示します。

図W-6 空間光アドドロップ素子の断面構造と光波伝搬の様子。VCSELからの出力光は、微小偏向ミラーにより入出力用導波路に励振され、縦型Y分岐を経て波長合分波領域のTE1モードに結合され、DBRによりTE0モードに逆方向結合される。他のDBRとは波長が異なるために結合せず、受信側に伝送される。受信側ではDBRにより所定の波長のTE0モードがTE1モードに逆方向結合され縦型Y分岐、入出力用導波路を経て微小偏向ミラーにより出射され、PDで検出される。

(a)

(b)
図W-7 縦型Y分岐導波路による導波モード分波特性の測定系(a)と出力端面での光強度分布(b)。波長合分波領域に設けたグレーティングカップラによりTE0モードもしくはTE1モードを選択的に励振し、導波路が分離した端面での出力光強度プロファイルを観察した。(b)の左図が理論予測、右図が実験結果。

図W-8 単一モード導波路に集積した45度ミラーの顕微鏡写真。コア径4μm、上部クラッド厚2μmの石英系単一モード導波路に、レーザビーム直接描画リソグラフィで深さ8μmのトレンチを設け、液浸傾斜露光により形成した45度傾斜面に金属(Au)薄膜を蒸着して、微小埋め込み偏向ミラーを得た。
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